〜タケダワイナリーのホットな裏話を毎回楽しくお伝えします〜

菅井由美子さんはタケダワイナリーの葡萄収穫をはじめ、ワイナリーでいろんな仕事を経験した山形市在住の主婦です。子育てをしながらワイナリーの今の様子をレポートタッチでお伝えします。

タケダの最も古い自社畑のひとつ、樹齢70年を越えるマスカット・ベリーA種を原料に樽熟成。山形を代表する品種で、丁寧に造った〈地ワイン・赤〉です。
鮮やかな色とスパイシーで華のある香り。カシス、ベリー等に加え、花のような甘い香りもします。力強い酸は、葡萄のポテンシャルの高さのあらわれです。洗練されたクリアな味わいにはまだ硬さがありますが、グラスの中でしだいに開いてゆきます。それは、まるで艶やかな牡丹の開花を観ているようです。『この土地、この樹、この年』でしか出会えない、個性を持った1本です。

樹齢40年の自社畑ブラック・クイーン種を樽熟成。奥深い生命力のある、贅沢なワインに仕上げました。
栓を開ければ、ボトルからキャラメルのような濃厚な香り。口に含んでみると、渋みや酸がプラムを思い出させます。滑らかでふくよかなビロードのような味わいと、ナッツの香ばしさ。密度の高いワインとでも云いましょうか。特に質感の高いヴィンテージだと思います。

同じB・クイーン古木の、2008年収穫。全く同じ畑の葡萄を原料としていますので、純粋に収穫年の違いを楽しんで頂けます。
'08年は、青みの少ない赤色。若々しい色とフレッシュな香り、透明感のある綺麗な味です。渋み、酸、爽やかな甘味が大変バランス良く仕上がっています。B・クイーンのインパクトの強さを敬遠なさる方に、ぜひこれを飲んでこの品種を好きになってもらいたいな。

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