皆さまはご存じでしょうか?山形名産果実は、さくらんぼだけではありません。葡萄、桃、スイカ、メロン、ラフランス、日本梨、西洋梨、柿そして林檎。実り多き豊かな地、山形のくだものはどれも美味しい。収穫期に山形へお出でになると、国道沿いなどに“産地直売”の店を見ることが出来ます。
なかでも秋の林檎は、地元民の私でさえ驚くほど沢山の品種が並びます。その美味しい林檎を使って、山形ならではのお酒を造りたい−タケダは始めました。
フランス北部のブルターニュ地方やノルマンディー地方は、葡萄栽培にとって気候が冷涼過ぎ、古くから林檎の産地として知られています。地酒も「シードル」や「カルバドス」といった、林檎を原料としたものです。「留学中、仏北部を旅行した時に食事としてそば粉のクレープ等と一緒に頂きました。美味しかったです。山形もそばが名物。故郷と似ているな、と。」岸平社長の秘かな想いは、今年カタチになりました。
山形県は林檎の生産量全国第4位。なかでもふじは贈答用としても人気があり、高品質のものが栽培されています。天童市産林檎「ふじ」100%を原料に、自然派ワイン「サン・スフル」の白と同じ製法で、瓶内一次発酵、亜硫酸無添加、無ろ過で造りました。発酵途中の出来たて直前を飲ませてもらったところ、非常に爽やかな優しい味でした。アルコール5〜6度、香りやわらかく、体にスーっと染みていきます。まっすぐできれいな味は、おさげの学級委員長(古い)のイメージ?どこか懐かしく、心の奥がふわっと温かくなる素直なお酒です。これからどう成長するのか、とても楽しみ。
澱引き、ろ過、熱処理を加えていない為、色やにごりがあります。家庭で林檎ジュースを造った時を思い出して頂くとよろしいかと思います。どうか、びっくりなさらず安心してお飲み下さい。静かに澱を沈めたら、微発泡を感じつつ、進むほどに変化する味を楽しんで下さい。ワインより“開く”のが大分早いのです。抜栓後は「サン・スフル」に比べても日持ちしません。私個人的には、当日か、次の日までに飲みきることをお薦めします。
尚、瓶の底に残る澱は、「バニラアイスに掛けて召し上がると、レストラン仕様の洒落たデザートになりますよ。」と、ソムリエ中野氏が教えてくれました。
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