2005.冬
11月だというのに、秋の装いで街を歩く人々。山形ではめずらしい光景です。「北国の夏は短い」と思う方が多いでしょうが、梅雨前から暑い山形では、実感としては秋の方が短いのです。
近頃、タケダワイナリーを訪ねたらTV・雑誌の取材の人達がいた、という事がよくあります。国産ワインの評価が高くなり、タケダワイナリーも多くの人の注目を集めているのだと感じます。
その中でも、今年の1月から取材を続けているのが、RSK山陽放送※さん。遠く岡山県よりお越しです。ワイナリーの1年を通じての姿を撮影なさるそうで、葡萄棚の雪降ろし(タケダ通称:サラドコギ)からはじまり、開花、収穫、仕込み等、ワイン・メーカー典子氏に密着。何度となく足を運んでおられます。
桃太郎のふるさと岡山はマスカットの産地ですね。私事になりますが、15年前岡山へ旅行に行きました(いわゆる新婚旅行というヤツですが)。その時、桃太郎の仕掛時計のある新幹線ホームの売店では、贈答用の白桃とマスカットの「産地直送・予約承ります」のパンフレットが大量においてあり、「力入ってんなぁ。」と感心したものでした。それもそのはず。岡山には、産業としての葡萄に関心を寄せた人が140年前にいたというのです。

幕末の1863年。ペリー来航から10年後。「ふたたび鎖港を」と幕府が派遣したヨーロッパ外交使節団の正使は、現在の岡山県井原市にあたる井原藩・藩主・池田長発(ながおき)。上海・インドを経てエジプト・仏へ行き、カルチャー・ショックを受け、先進国の書籍を沢山持ち帰りました。測量・紡績などの中に醸造論も混じっており、産業として関心を持ったとみられます。その時、池田長発は27歳。昔の27歳って、エライですね。
池田候の話を入口に、日本のワイン造りへと話は広がります。
番組案内役に、映画「ラストサムライ」出演の俳優、小山田真(しん)さん。小山田さんは、岡山県出身の24歳。高校卒業後、米国ハリウッドへ渡り活躍中の方です。現代日本でワイン造りに励む人として、岸平典子氏。エジプトでは吉村教授による、古代ワイン復元も予定しているそうです。
私の拙い文章では仲々お伝え出来ない、タケダの四季の風景が、ハイビジョン映像で全国に流れます。3月、年度末のお忙しい頃でしょうが、ぜひ、ご覧になって見て下さい。
※TBS JNN28社共同製作番組「ワイン大国を夢見た男たち」2006年3月21日(火・祝日)AM9:00~11:20
Winery通信 Vol.15

