Winery通信 SPRING Vol.87
毎年楽しみにしているサン・スフル白を、今回も2023年のリリース後すぐに購入しました。前回飲んだ時と、味わいや色合いの印象が違うように感じましたが、収穫年の違いなのでしょうか。(ワイナリーショップにて)
いつもご愛飲いただきまして誠にありがとうございます。
ご指摘の通り、葡萄の収穫年(ヴィンテージ)による違いが大きく関係していると思われます。ワインは葡萄のみを使用した農産物なので、気温や雨量など天候の影響を受けた葡萄の特徴が、ワインの味わいに直接表れます。具体的には、雨が少なく気温の高い年は、果実味豊かでパイナップルなど南国感のある香りとリッチな味わいが感じられ、反対に冷涼な年には、柑橘やハーヴの香りとエレガントさを感じるなどの特徴があります。2023年は南国的印象となり、冷涼な印象の2022年と比べ、印象の大きく異なるヴィンテージとなりました。単一品種(デラウェア)での醸造で、収穫年の特徴がより出やすいワインだったことも影響しているかと存じます。
タケダワイナリーでは、すべての商品で、ヴィンテージごとの葡萄の特徴や良さを最大限に活かすワイン造りを行っています。その為、収穫年により印象の違いをはっきりと感じられることもありますが、その年その年の葡萄の個性として、違いも愉しんでいただけますと幸いです。ボトルに収穫年を表記していますので、どうぞご理解を賜りまして、今後ともご愛飲くださいますようお願い申し上げます。
菅井由美子(すがいゆみこ)
山形市在住/弊社社長、岸平の高校時代からの友人。成人から高校生の3人の子供の母親。葡萄収穫をはじめ、ワイナリーでのいろいろな仕事の経験がある。それを活かしつつ、タケダワイナリーの今の様子をレポートタッチでお伝えしています。